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AWS S3より安くて作業コストも削減!Cloudflare Imagesの仕組みや料金まとめ

公開日: 2021.10.25

新しく発表されたCloudflareの画像配信サービス・Cloudflare Imagesの仕組みや料金についてまとめました。既存のクラウドとの違いなども。

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Cloudflare Imagesはどういうサービス?

Webサービスを運用していると、手間な作業の一つが画像サイズの原料とリサイズです。Cloudflare Imagesはそうした手間をコード一つで解決できる画像配信サービスです。

Cloudflareのサーバーに画像をアップロードし、画像の詳細設定(バリアント)を決めることで、指定のサイズ、縦横比などをCloudflareのサーバーが自動で処理して配信してくれます。

アップロードした画像は「https://imagedelivery.net/」ドメインで配信されます。

なお、画像のアップロードは、Cloudflareの管理画面でドラッグ&ドロップでアップロードする方法と、APIでアップロードする方法の二つが用意されているので、CLIに慣れていない方でも安心ですし、プログラマチックに作業した上級者でも快適に使えます。

Cloudflareはドメインごとにサービスを紐づける形式になっていますが、Cloudflare Imagesに関してはアカウント単位での利用となるので、ドメインを跨いで利用することが可能です。ただし、現状では独自ドメインでの利用はできないようなので、画像のURLはCloudflare Imagesのドメインになります。

Cloudflare Imagesの料金体型

ホスティングだけでも格安

Cloudflare Imagesの大きな特徴がシンプルな料金プランです。

画像ファイル10万ファイルごとに5ドルの前払い料金が発生し、あとは保管した画像が実際に配信されたら、10万画像配信ごとに1ドルの後払い料金が発生します。ですので、ミニマムスタートは6ドルということになります。クロップ、リサイズ、減量などの画像の処理には課金されません。

You pay $5/month for every 100,000 stored images and $1 per 100,000 delivered images. There are no additional resizing, compute or egress costs.

Cloudflare Images Now Available to Everyone

AWSなどのクラウドストレージの場合は、

  1. ストレージ保管料金
  2. アクション料金(削除、一覧表示、表示など)
  3. 転送量(バイト単位)

という3つの軸で料金が決まるため、「どんな画像を、どんな頻度で、どのような処理をするか」で料金が高くなったり、低くなったりしましたが、Cloudflare Imagesはそうした複雑な料金システムではないので、どれくらいのコストで収まるのかが明確です。

また、Cloudflare Imagesの料金が「ファイル数が決まる」というのもミソです。例えば、3MBの画像をAWSのS3で10万ファイル保存すると、保存料金だけで8ドルくらいしますが、Cloudflare Imagesは5ドルで済みます。

一方で、ファイル数が少ないとAWS S3では1円で運用することも可能ですが、Cloudflare Imagesでは確実に月額5ドル発生するというのはデメリットとも言えます。

Cloudflare Imagesのコストはどれくらいで収まる?

サイトの規模にもよりますが、ある程度の規模のサイトでなければ画像ファイルが10万ファイルを超えることは少ないですし、これまで複数のサイズの画像を保持していたのであれば、ファイル数はかなり削減できます。

その意味では、通常のサイトであれば月額6ドルでスタートし、アクセスが増えたら配信料金が増えるという料金体型は、画像ファイル数がそこまで多くなく、逆に画像へのアクセスの多いサイトほどコストパフォーマンスが高いと言えます。

サーバー料金以外のコストも削減できる

Cloudflare Imagesは、発行された画像のURLの末尾にバリアント名をしているすることで、自動で画像処理を行ってくれるので、これまでやっていたサムネイルや大きめの画像、OGP用の画像などを別々に用意する」という作業はもはや不要です。

Cloudflare Imagesで、それぞれ専用のバリアントを用意しておいて、URLで切り替えるだけで画像処理を全てサーバー側で行ってくれます。

例えば、一つの記事を配信する際に「サムネイル、ヘッダ画像、OGP用画像」の3つの画像を用意する必要があるのであれば、

  1. ヘッダ画像(オリジナルバリアント)
  2. サムネイル(縮小・クロップをするバリアント)
  3. OGP画像(クロップをするバリアント)

の3つの画像バリアントを用意しておけば、ヘッダ画像をアップロードするだけで、これまでやっていた「3つの画像をPhotoshopなどで用意する」という作業は不要になります。

他にも、ECサイトを運用している場合、メーカー提供画像をサイト合うようにリサイズしたり、楽天市場などのプラットフォームの指定サイズにフォーマット変換をする必要がありましたが、この辺りも全てCloudflare Imagesにやらせておけば、作業コストが大幅に削減できます。


Cloudflare Imagesの仕組みや料金について見てきました。

サイトを運営していると、画像の処理というのは負荷の高い作業の一つですが、Cloudflare Imagesを使いこなせば、サイトによっては作業者1人分くらいのコストを削減できます。

また、現在のクラウドストレージ(AWSやGCSなど)での配信料金が6ドル以上になっている方は、Cloudflare Imageに移転することで、コストを削減しつつ、日常のリサイズなどの面倒なタスクをゼロにすることが可能でしょう。


価格は記載がある場合を除き、すべて税込みです。

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