Cloudflare D1の料金体系・無料枠まとめ
2024年3月5日から課金がスタートした、Cloudflare D1の料金体系をまとめました。課金の計算方法、無料枠についても解説。
※ 2024年4月1日から、Cloudflare D1はパブリックベータから一般提供になりました。
2024年3月5日から課金がスタート
Cloudflareは、2024年3月5日から「Cloudflare D1」の課金がスタートするとアナウンスしました1。
Cloudflare D1の課金がスタートするのはCloudflare Workersの課金ユーザーのみで、2024年3月5日時点では、D1がパブリックベータの期間中のためCloudflare Workersを無料で使っているユーザーには課金や制限が発生しませんでした。
しかし、2024年4月1日から、Cloudflare D1はパブリックベータから一般提供になったため、課金ユーザーも無料ユーザーも、デフォルトバンドルを超えた分は課金対象となります。
後述する通り、Cloudflare Workersにはデフォルトのバンドルが付与されているため、よほど大規模な使い方でない限りは、追加料金なしで使えると思って良さそうです。
Cloudflare D1の料金体系
課金単位はレコードの「行数」とストレージ容量
Cloudflare D1では、発行したクエリによって影響をする「レコードの行数単位」と「ストレージの使用量」の二つで課金されます。行数カウントはSELECTなどの「読み取り」とINSERTやUPDATEなどの「書き込み」で課金が別になっています。
例えば、
SELECT * FROM table1
とクエリを発行して、返ってくるレコードが1,000件だった場合、1,000行が課金カウントになります。
行数カウントは、クエリが返した行数だけでなくスキャンした行数でカウントするため、JOINをしたり複数テーブルを跨いだクエリを発行すると、行数カウントが増えます。逆に適切にindexを貼ることで読み取り行数を削減することも可能です。
なお、カウントの対象は行だけなので、返した行にいくつ列があったとしてもカウントは1となります。
各課金単位の料金と無料枠
各課金単位の料金と無料枠は以下のように発表されています。
Workers無料ユーザー | Workers課金ユーザー | |
---|---|---|
読み取られた行数 | 500万/日 | 最初の250億/月は料金に含む 以降 0.001 ドル/100 万行 |
書き込まれた行数 | 100,000/日 | 最初の5,000万/月は料金に含む 以降 $1.00/100 万行 |
ストレージ | 5GB(合計) | 最初の5GBは料金に含む 以降、1GB/月あたり$0.75 |
バンドル分を超過した場合 | クエリ発行が拒否される | 追加課金 |
無料ユーザーのデイリー枠は、毎日00:00 UTCにリセットされます。
無料ユーザー、課金ユーザーともに、デフォルトのバンドル分が非常に大きいため、課金が始まると言っても、ほとんどのユーザーは「無料枠で収まる」もしくは「Cloudflareの月額課金内に収まる」形になっていると言っても良いでしょう。
大規模な使い方でない限りは、無料枠で十分足りるケースが多いでしょうから、Cloudflare D1のメインDB化を検討する価値はありそうです。
Footnotes
価格は記載がある場合を除き、すべて税込みです。
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