無料で使えるOSSヘッドレスCMSを徹底比較!それぞれの特徴と選び方まとめ
公開日: 2023.11.29
WordPressやNoteからの移転先に最適な、無料で使えるOSSヘッドレスCMSをまとめました。それぞれの特徴と、どんな使い方、どんな人に向いているのかも解説します。
無料で使えるOSSヘッドレスCMS
Strapi
Strapiは、Node.jsで構築されたオープンソースのヘッドレスCMSで、柔軟なカスタマイズ性と、モダンなGUIが特徴で、Githubのスター数では今回紹介したヘッドレスCMSでNo.1です。
Node.jsサーバーだけでなく、Dockerコンテナも用意されているので、簡単に構築できるのがメリット。APIエンドポイントは定番のRESTful APIとGraphQLに対応しているため、様々なWebフレームワークに対応します。
データベースの選択肢が広いのもStrapiのメリット。PostgreSQL、MySQL、SQLiteに対応するため、好きなデータベースで運用が可能です。
Ghost
Ghost CMSはシンプルなインターフェースと高速なパフォーマンスが特徴のCMSです。Webサイト全体を構築できるOSSなためWordPressに近いフルCMSですが、API機能があるためヘッドレスCMSとしても使うことが可能です。
WordPressからの移行する方はまずはGhostを選ぶ方が多いでしょう。
Directus
Node.jsで書かれたヘッドレスCMSの一つであるDirectus。
特徴的なのは「データベースを直接管理し、データベース内のテーブルを柔軟に操作できる」という点。記事の管理だけでなく、データベースのデータ管理もできるという意味で、使用用途が非常に広くなっています。
APIエンドポイントはREST API、GraphQLの両方に対応しているため、使えるWebフレームワークも広く、単純な記事ページだけでなく、データベースを利用した高度なWebサイトにも対応します。
Cockpit CMS
PHP製のヘッドレスCMSで、レンタルサーバーなどでも稼働可能なのがCockpit CMS。
データベースがSQLiteかMongoDBというのが少し特殊な環境ですが、シンプルな使い勝手でPHPに慣れた人には使い勝手良いヘッドレスCMSでしょう。
baserCMS
baserCMSは日本国産のオープンソースCMSで、PHP製で簡単なカスタマイズが可能なヘッドレスCMSです。
グラフィカルな記事構成で、サイト構造から直感的に操作できる点が特徴ですが、比較的重めのフレームワークなので、収容するサーバーにパワーが必要です。
OSSヘッドレスCMS比較
まずは無料で使えるOSSヘッドレスCMSを、提供方式、データベース、エンドAPI形式、SDKで比較してみます。
名称 | OSS提供方式 | データベース | エンドAPI形式 | SDK | Githubスター |
---|---|---|---|---|---|
Strapi | Node.js Docker | PostgreSQL MySQL MariaDB SQLite | REST API GraphQL | JavaScript | 5.7万 |
Ghost | Node.js Docker | MySQL SQLite | REST API | - | 4.5万 |
Directus | Node.js, Docker | PostgreSQL MySQL SQLite OracleDB CockroachDB MariaDB MS-SQL | REST API GraphQL | JavaScript | 2.3万 |
Cockpit CMS | PHP Docker | SQLite MongoDB | REST API | JavaScript | 5,400 |
baserCMS | PHP | MySQL PostgreSQL SQLite3 | REST API | - | 150 |
勢いがあるのはStarpi
Githubのスター数を見ても分かる通り、今勢いがあるのはStrapiです。モダンなインターフェイスと、Herokuなどでも展開できる自由度の高さがあります。シンプルなブログなどの記事管理ならファーストチョイスと言っても良いでしょう。
ただ、筆者が実際にStarpiを使った感想としては、データ構造が深くなりがちで、APIエンドポイントを叩く際にURLが長くなってしまうため、複雑な構造のデータを管理するのは不向きかもしれません。
StrapiはVPSサービスに「アプリケーションテンプレート」として用意されているので、下手すれば「秒」で構築できるのも大きなメリットでしょう。
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データベースのGUIとしても使うならDirectus
単純なブログ記事の収容だけでなく、データをグラフィカルに管理したいなら、データベースを直接編集するDirectusがオススメ。データ形式がデータベースそのままになっているので、まさにデータベースをGUIで管理している感覚です。
APIのエンドポイントもシンプルで、SQLクエリを描く感覚で叩くことができるため、複雑なデータ、複雑なサイトにも十分に対応することができます。
ちなみに、当サイトのバックエンドシステムは、部分的にDirectusを使っています。
WordPressからの移転ならGhost
WordPressから移転したい、WordPressよりも高速なサイトを運用したいというのであれば、Ghost一択です。美しいテンプレートと直感的なカスタマイズはWordPressに負けない出来ですし、何よりもフロント側を作らなくて良いのが楽です。
フロントはいらないという場合でも、WordPressライクな記事管理に慣れているならGhostはファーストチョイスです。
レンタルサーバーで運用するならCockpit CMS
もし、WordPressからの移行で、今あるWordPressサイトをサーバーをそのままに移行するなら軽量なCockpit CMSがベストでしょう。
Strapi、Ghost、DirectusについてはNode.jsかDockerでの提供になるので、VPSかクラウド、サーバーレスなどで運用することになります。Cockpit CMSとbaserCMSはPHPなので、共有レンタルサーバーでも運用可能です。
baserCMSはややサーバースペックが必要なので、まずはCockpit CMSがオススメです。
日本語で情報収集するならbaserCMS
OSSに慣れている方は、英語圏で情報収集するのが当たり前かもしれませんが、そうでない方は日本語で情報収集をすることがほとんど。そういう方は、日本語ドキュメントも豊富なbaserCMSがベストです。
PHP & MySQLで動作するので、国内のほとんどのレンタルサーバーにも対応していますし、その意味で、ヘッドレスCMSの導入ハードルが一番低いのはbaserCMSと言っても良いかもしれません。
価格は記載がある場合を除き、すべて税込みです。
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