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VULTRの最安値・月額2.5ドルでのVPS運用が意外と面倒だった件

公開日: 2018.8.24

東京にもリージョンがあって、月額2.5ドルから借りられる激安VPS・VULTR。実際に借りて運用してみようと思ったら、思わぬ障壁があったのでメモとして残します。

編集ノート: SERVERSUSでは、パートナーリンクからコミッションを得ています。コミッションが記事の意見や、サービスの評価に影響を与えることはありません。

先に結論をいうと

2.5ドルプランはIPv6での接続しかできません!

IPv6に接続できる環境じゃないとSSHでログインすらできません!!

VULTRって?

世界中にサーバーを置くVPSサービス。全プランストレージはSSDで高速。それでいて、価格は月額2.5ドルからと激安なのが特徴です。

Vultr VPS

VPSやクラウドGPU、ベアメタルサーバーなどを手がけるVultrのVPSサービス。月額2.5ドルという破格な料金プランも人気です。

VULTRの料金プラン

プラン仮想CPUメモリストレージ月額料金時間料金
20 GB SSDプラン1 CPU512 MB0.50 TB$2.50/月$0.004/時間
25 GB SSDプラン1 CPU1024 MB1 TB$5/月$0.007/時間
40 GB SSDプラン1 CPU2 GB2 TB$10/月$0.015/時間
60 GB SSDプラン2 CPU4 GB3 TB$20/月$0.030/時間
100 GB SSD SSDプラン4 CPU8 GB4 TB$40/月$0.060/時間
200 GB SSD SSDプラン6 CPU16 GB5 TB$80/月$0.119/時間
300 GB SSD SSDプラン8 CPU32 GB6 TB$160/月$0.238/時間
400 GB SSD SSDプラン16 CPU64 GB10 TB$320/月$0.476/時間

最安値プランが安いのはもちろんだけど、全般的にメモリが多めに使えるイメージ。国内VPSだと月額2,000円くらいのプランは2GBメモリが普通だけど、VULTRでは20ドルのプランで4GBメモリが使える。

メモリをバカスカ使うアプリだと嬉しいですね。

ちなみに、最低支払いは1セントのようで、1時間あたり0.004ドルだったとしても、1秒でも使えば0.01ドル請求されます。

とりあえず最安値プランで立ち上げてみようとすると、、、、

Please be aware that the plan that you have chosen does NOT include an IPv4 address.

You will only be able to remotely connect to this instance using the IPv6 protocol. Some ISPs do not yet support the IPv6 protocol. You can attach a reserved IPv4 address after deployment for an additional cost or choose one of our larger plans which include an IPv4 address

(意訳)最安値プランはIPv6しか対応していないよ。ISPによってはIPv6での接続はできないからね。 IPv4に対応したいなら、デプロイした後に有料のIPv4アドレスをアタッチしするか、40GB以上のプランを選んでね。

IPv4アドレスの料金はというと、、、

Reserved IPs are $3/month.

月額3ドルって、それなら40GBプランにした方がよくない??

IPv6環境を用意する

IPv6インターネッ.ト接続機能 | ドコモ光 | NTTドコモIPv6インターネット接続機能をご紹介します。 SIMカード 動作確認端末一覧 - DMM mobile

スマホのテザリングは、APNの設定でIP方式を「IPv4/IPv6」にすればOK。固定回線の方は、ルーターが対応しているかによりそうですね。

SSHログインはIPv4と同じ

SSH root@IPv6のアドレス

IPv6だからといって、特別な対応はありません。@以降のアドレス部分がIPv6になるだけです。

WEBサーバーとして使うなら、IPv4環境のユーザーをどうするか?

個人的な開発サーバーならともかく、いろんな人に使ってもらう公開サーバーとなると、ユーザーにきちんとアクセスしてもらえるのかが重要です。

日本におけるIPv6の普及状況

日本でIPv6がどれくらい普及しているのかを調べてみると、、、

IPv6 Promotion Council | 日本におけるIPv6の普及状況(アクセス網におけるIPv6の普及状況調査)

■ フレッツ光ネクストのIPv6普及率
NGN IPv6契約数 NGN 契約数 NGN IPv6普及率
2012.12 67,000  8,127,000   0.8%
2013.03 121,000 8,595,000   1.4%
2013.06 182,000 9,094,000   2.0%
2013.09 235,000 9,506,000   2.5%
2013.12 287,000 10,741,000  2.7%
2014.03 357,000 11,301,000  3.2%
2014.06 426,000 13,588,000  3.1%
2014.09 613,000 15,805,000  3.9%
2014.12 854,000 16,122,000  5.3%
2015.03 996,000 16,386,000  6.1%
2015.06 1,474,000   16,782,000  8.8%
2015.09 1,803,000   16,990,000  10.6%
2015.12 2,183,000   17,270,000  12.6%
2016.03 2,590,000   17,528,000  14.8%
2016.06 3,208,000   17,941,000  17.9%
2016.09 3,813,000   18,337,000  20.8%
2016.12 4,282,000   18,675,000  22.9%
2017.03 5,797,000   18,980,000  30.5%
2017.06 7,074,000   19,387,000  36.5%
2017.09 7,695,000   19,637,000  39.2%
2017.12 8,557,000   19,869,000  43.1%
2018.03 9,662,000   20,079,000  48.1%
2018.06 10,659,000  20,182,000  52.8%

まだ、半分しかないってことですね。

設定方法を知らないユーザーもいることを考えると、IPv6しか持たないWEBサーバーというのは普通に厳しそう。

VULTRの最安値・月額2.5ドルプランは使い方を考える必要あり!!

CloudFlareなどのCDNを使えばIPv4変換をしてくれますが、あくまでキャッシュした内容について変換されるだけなので、リアルタイム性が必要なサービスでは難しそうですね。

逆に個人運用のWordPressなどは頻繁にデータの更新をしないのであれば、2.5ドルで運用ができそうです。

最低チャージが0.01ドルということを考えると、Google Compute Engineのプリエンプティブインスタンス(最大24時間しか使えないけど、その分安いプラン)なら0.005/時間(f1-microの時)から使えるので、バッチサーバーや開発サーバーならそちらの方が使い勝手も良さそうですね。

Vultrをまだ使ったことがないという方は、下記のリンクから新規登録すると、100ドル分のクレジットがもらえますので、試してみても良いかと思います。

Vultr VPS

VPSやクラウドGPU、ベアメタルサーバーなどを手がけるVultrのVPSサービス。月額2.5ドルという破格な料金プランも人気です。

月額400円前後のVPSならWeb Arena Indigoがおすすめ

VULTRの最安値プランと同等のVPSサービスは、実は国内サービスにもあります。NTT WebARENA Indigoなら1コア・1GBメモリ・20GB SSDプランで449円(2023年に7月に349円から値上げ)と国内VPSホストで最安値です。当然、こちらはIPv4のIPアドレスが付与されます。

WebARENA Indigo

国内の大手サーバーベンダーであるNTTPCコミュニケーションズが手がけるVPSサービス。VPSサーバーとして必要な機能に絞り込むことで、国内最安値クラスの料金を実現しつつ、安定して使いやすいVPSサーバーになっています。

長期利用を前提とするなら、やはりConoHa VPSも外せません。3コア・2GBプランが最安値で月額484円から利用できるため、円安の今で考えるとVultrよりも圧倒的に安く、しかもスペックが上のVPSを契約できます。

ConoHa VPS

「時間料金」「豊富なテンプレート簡単立ち上げ」など、他社サービスに先行してVPSをより使いやすくしたVPSサービス「Conoha VPS」。登録アカウント数が55万人を突破し、名実共に国内VPSベンダーの中でも人気上位VPSとなっています。

この記事で紹介したサーバーサービス

  • ConoHa VPSのイメージ

    ConoHa VPS

    「時間料金」「豊富なテンプレート簡単立ち上げ」など、他社サービスに先行してVPSをより使いやすくしたVPSサービス「Conoha VPS」。登録アカウント数が55万人を突破し、名実共に国内VPSベンダーの中でも人気上位VPSとなっています。

    もっと詳しく公式サイト

  • Vultr VPSのイメージ

    Vultr VPS

    VPSやクラウドGPU、ベアメタルサーバーなどを手がけるVultrのVPSサービス。月額2.5ドルという破格な料金プランも人気です。

    もっと詳しく公式サイト

  • WebARENA Indigoのイメージ

    WebARENA Indigo

    国内の大手サーバーベンダーであるNTTPCコミュニケーションズが手がけるVPSサービス。VPSサーバーとして必要な機能に絞り込むことで、国内最安値クラスの料金を実現しつつ、安定して使いやすいVPSサーバーになっています。

    もっと詳しく公式サイト


価格は記載がある場合を除き、すべて税込みです。

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