主要VPSサービスの「調整費」まとめ
ここ数年の為替や電気代の高騰を受けて、一部VPSが導入した「調整費」。調整費とは何か、選ぶ際の注意点を解説。主要VPSサービスの調整の有無をまとめて比較します。
目次
主要VPSの「調整費」まとめ
2024年現在、主要VPSサービスで調整費を徴収しているのは、GMO系のVPSサービスのみです。
VPSサービス | 徴収名 | 徴収額 | 徴収開始日 | URL |
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ConoHa VPS | サービス維持調整費 | 税抜請求額 × 10% | 2023年2月1日 | 「サービス維持調整費」についてのご案内 |
ConoHa for Windows Server | サービス維持調整費 | 税抜請求額 × 10% | 2023年2月1日 | 「サービス維持調整費」についてのご案内 |
ConoHa WING | サービス維持調整費 | 税抜請求額 × 10% | 2023年2月1日 | 「サービス維持調整費」についてのご案内 |
クラウドVPS by GMO | サーチャージ | プランごとに加算 | 2023年1月1日 | サーチャージ |
KAGOYAクラウド VPS | - | - | - | - |
お名前.com VPS | サービス維持調整費 | 税抜請求額 × 15% | 2023年2月1日 | サービス維持調整費とは? |
さくらのVPS | - | - | - | - |
シンVPS | - | - | - | - |
WebARENA Indigo | - | - | - | - |
WebARENA IndigoPro | - | - | - | - |
XServer VPS | - | - | - | - |
逆にエックスサーバー系の「XServer VPS」や「シンVPS」は「調整費なし!」を全面に打ち出しているため、安心して使うことができます。
国内人気レンタルサーバー事業者エックスサーバーが手がけるVPSサービス「XServer VPS」。後発サービスならではの、豊富な機能とハイスペックなサーバーが魅力です。
主要VPSの「調整費」とは?
2022年頃の電気代の値上げ、為替相場の変動によってサービス事業者側が設定し始めた「追加課金制度」です。身近なところでは、航空機が航空燃料の価格に応じて追加徴収をする「燃油サーチャージ」がよく知られるとこです。
サーバーにおいても電気代は燃料に近いことから「サーチャージ」「サービス維持調整費」といった名称で徴収されています。
VPSの「調整費」はいくらになる?
VPSの「調整費」はサービスごとに異なりますが、概ね「税抜き請求額 x 一定割合」と言うのが定番。少ないとサービスでは10%ほど、高いサービスでは15%ほどの「調整費」が追加徴収されます。
しかも、「調整費」分の価格は料金プラン表には記載されていないため、「サービス側が課す、隠れた税金」と呼ぶ人もいます。
「調整費」が嫌われる理由
航空券などでは、サーチャージ分も込みの料金を表記することが徹底されていますが、VPSの場合、料金表には「調整費が追加されます」とは書いてありますが、追加された後の値段がいくらになるかは書いていません。
そのため、料金表の記載が実際に支払い料金よりも低く表記されるため、「安いと誤認しやすい」というのが主な理由でしょう。しかも、サービス料金はサービス側が一方的に値上げすることも可能です。
また、ここ数年の為替の影響で「安くなることもある」と言われる調整費が下がったことがないことも批判の原因でしょう。
VPSサービスを選ぶ際の「調整費」について知っておくべきポイント
- 調整費の有無を確認
契約前に調整費制度があるのかを必ずチェック
- 追加徴収額を知ろう
調整費がある場合は、どれくらいなのかを知っておく
- 変動の可能性
どれくらい変動するのかを過去の例も含めてチェックしよう
調整費の有無を確認しよう
まず大事なのは調整費の徴収があるのかをチェックすることです。当ページの一番上の一覧で確認してもらうのも良いですが、必ず最新情報もチェックしましょう。
一番確実なのは各サービスのサイトから調整費に関する記載を探すことですが、小さい文字で書いてあるので地味に探すのが大変。
現状では、GMO系のVPSサービスのみで調整費制度があるため、GMO系のVPSかをチェックすれば良いでしょう。サービス名からGMO系なのかがわからない場合は、ページ下部のクレジットに「GMO」と入っているか、またはページフッターリンクの運営会社情報から確認するのも一つの手です。
追加徴収額を知ろう
もし、調整費があるVPSサービスを契約するのであれば、事前に調整費がどれくらい徴収されるのかもチェックしましょう。
10%ほどの追加徴収とはいえ、地味に価格に大きな影響を与えますし、「調整費を入れたら比較していた別VPSの方が安かった」というケースもあります。
必ず、調整費も含めた金額で比較をするようにしましょう。
調整費の「変動」の可能性も要チェック
VPSの調整費の怖いところは「サービス側の言い値を支払うことになる」という点。今月までは10%だったなのに、いきなり20%になることも0ではありません。
その意味で、過去の調整費の変動もチェックしておきましょう。
例えば、ConoHa系サービスは、調整費の徴収開始時から10%のままで2年ほどそのままです。「下げてないのか」という見方もできますが、その間の為替の変動を鑑みるとサーバー機材調達面では下げられる状況ではないため、仕方ないという見方もできます。
一方で、ドメイン系など為替に直接影響するサービスは数ヶ月単位で2%ほど徐々に上がってきているケースもあるため、今後も上がらないとは言い切れないのが怖いところです。