【2024年版】なぜ安心?VPSサーバーの「SLA」の意味と対応サービスまとめ

【2024年版】なぜ安心?VPSサーバーの「SLA」の意味と対応サービスまとめ

サーバーの稼働率を保証するSLA(サービス品質保証制度)について解説。SLA対応VPSサービスも比較します。

公開日: 2024.5.28

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VPSサーバーにおける「SLA(サービス品質保証制度)」とは?

VPSサービスにおけるSLA(Service Level Agreement、サービス品質保証制度)は、VPSプロバイダーがユーザーに提供するサービスの品質や可用性、サポート対応などについて詳細に定めた契約です。

例えば、SLAで「稼働率が99.99%で返金対応」と定めている場合は、契約しているVPSサーバーが規定稼働率を下回った際に、料金の返金請求などサービス側が保証をしてくれます。

何に、どれくらいの保証をするかはサービスごとに細かく規定が決まっています。

SLAの「99.99%の稼働率を保証」の意味は?

VPSサーバーのSLAでメインとなるのがサーバーの稼働率保証。

ほとんどのVPSサービスが、「99.9%の稼働率を保証」といった形で、月間でのダウンタイムの許容範囲を定めています。99.99%というと「ほぼダウンしない」と思いがちですが、0分というわけではありません。

VPSサーバーがSLAで99.9%の稼働率を保証するとすると、

  1. 対象期間: 「30日 x 24時間 x 60分 = 43,200分」
  2. ダウンの許容率: 0.01%未満

ということになり、「43,200分 x 0.01 = 43.2分未満」のダウンタイムを許容するという意味になります。

43.2分を長いと見るか短いと見るかはユーザーごとに異なりますが、ほとんとのサーバー利用者は許容できる時間でしょう。

ただし、数秒のダウンタイムも許されないようなシステムを構築する場合は、「SLAがあるから安心」とはなりません。クラスタを組んだりバックアップサーバーを用意したりと、自身でサーバーの冗長性を高める必要があります。

SLAの保証はどうなっている?

一言にSLAといっても、サービスやプランによって異なるのが通常ですが、VPSのSLAは、

  1. サーバーの稼働率が規定を下回ったら
  2. 規定された割合(時間)で月額料金から段階的に返金

というのが基本です。

ただし、同じSLA対応VPSであっても、「どれくらいの時間でどれくらいの金額が返ってくるのか」はサービスごとに異なりますので、契約前にどういった保証がされるのかを必ずチェックしましょう。

データの保証や売り上げの保証はほぼされない

VPSサーバーが故障などでダウンした際に、ユーザーが負うリスクとしては、

  1. 売り上げ機会の損失
  2. 障害によるサーバーデータの故障や損失

がメインでしょう。

一方で、VPSサーバーのSLAは「稼働率が下回ったら、月額料金の一部をお返ししますね」というものなので、ユーザーが負った損失は負担してくれません。

ただし、SLAを設定しているということは、サービス自体が稼働率に自信がある、もしくはそれだけの設備を整えているという意味でもあるため、SLA対応VPSを利用することで、「サーバーダウンすることのリスク」は軽減されます。

また、サーバーが一定時間以上ダウンした場合に返金が保証されているため、ダウンした際の「他のサーバーをレンタルする費用」が保証されていると考えると良いでしょう。

SLA対応VPSを選ぶ際のポイント

  1. 規定稼働率

    VPSサーバーの稼働率を保証する割合

  2. 保証対象

    故障と判断するポイントや時間など

  3. 保証内容

    故障が発生した際の保証内容

まず大事なのは規定稼働率。ここが使うサーバーの用途に合ったものを選びましょう。

次に大事なのが、サポート対応時間。SLAを設定しているサーバーはほぼ99.99%稼働率保証ですが、どれくらいで復旧するかも重要です。

主要VPSのSLA対応まとめ

VPSサービスSLA内容
ConoHa VPS⚪︎稼働率が99.99%を下回った際に時間割合で返金
GMOクラウド VPS⚪︎稼働率が99.99%を下回ったことを申告し、時間割合で返金
KAGOYAクラウド VPS--
お名前.com VPS--
さくらのVPS--
シンVPS--
WebARENA IndigoPro⚪︎月間累計故障時間が30分以上で翌月の料金を減額
WebARENA Indigo--
Xserver VPS--

「SLA対応」VPSサービス

ConoHa VPS

  1. 規定稼働率

    99.99%

  2. 保証対象

    月間の稼働率が99.99%を下回った場合

  3. 保証内容

    99.99%未満 99.9%以上: 10%のサービス利用権を付与、99.9%未満: 30%のサービス利用権を付与

長期利用で格安でVPSをレンタルできることで人気のConoHa VPSは、格安VPSには珍しくSLAを設定しています。

サービス品質保証制度 (SLA)

保証内容は、規定稼働率を下回った場合の事故時間割合でサービス利用権(クレジット)を付与する形式で、最大30%となっています。保証内容はそこまで手厚いものではないですが、サービスの料金が激安という点を考えたら十分でしょう。

ConoHa VPS

「時間料金」「豊富なテンプレート簡単立ち上げ」など、他社サービスに先行してVPSをより使いやすくしたVPSサービス「Conoha VPS」。登録アカウント数が55万人を突破し、名実共に国内VPSベンダーの中でも人気上位VPSとなっています。

WebARENA IndigoPro

  1. 規定稼働率

    99.99%

  2. 保証対象

    月間累計故障時間が30分以上

  3. 保証内容

    翌月の料金を減額

NTTPCのハイエンドVPSサービス「WebARENA IndigoPro」もSLAで稼働率保証がついています。

サービス品質保証制度(SLA) | WebARENA IndigoPro

WebARENA IndigoProは過去の稼働実績も公表しており1、サービス開始からの通算稼働実績は99.9998%とほぼ100%となっています。

なお、姉妹サービスである「WebARENA Indigo」の方にはSLAが付随していないため、SLAを重視するならIndogoProの方を選びましょう。

WebARENA IndigoPro

格安VPSサービスWebARENA Indigoの上位VPSサーバーサービスが「IndigoPro」。10Gbpsの国内最高速回線を採用するなど、ハイスペックなVPSになっています。

GMOクラウドVPS

  1. 規定稼働率

    99.99%

  2. 保証対象

    稼働率が99.99%未満となり、事業者に通知した場合

  3. 保証内容

    当月分の月額利用料金10%に相当する金額を返金

細かなプラン構成で最適なVPSを使うことができるGMOクラウドVPSもSLAで稼働率保証がついています。

SLA(サービス品質保証制度)

ただ、「事業者に自分で通知する必要がある」「保証金額は当月分の月額利用料金10%」と保証内容が他社サービスと比較するとやや弱め。

コスパで選ぶなら、他のVPSサービスの方が良いでしょう。

GMOクラウド VPS

サーバー管理ツール「Plesk」を搭載しサーバー管理がしやすいVPSサービス「GMOクラウド VPS」。初期費用無料で、14日無料お試しが出来るなど、初めての方でも手軽にスタートできるVPSです。

Footnotes

  1. 稼働率を高める仕組みと稼働率実績 | WebARENA IndigoPro

このガイドで紹介したVPS

  • ConoHa VPSのイメージ

    ConoHa VPS

    「時間料金」「豊富なテンプレート簡単立ち上げ」など、他社サービスに先行してVPSをより使いやすくしたVPSサービス「Conoha VPS」。登録アカウント数が55万人を突破し、名実共に国内VPSベンダーの中でも人気上位VPSとなっています。

    もっと詳しく公式サイト

  • GMOクラウド VPSのイメージ

    GMOクラウド VPS

    サーバー管理ツール「Plesk」を搭載しサーバー管理がしやすいVPSサービス「GMOクラウド VPS」。初期費用無料で、14日無料お試しが出来るなど、初めての方でも手軽にスタートできるVPSです。

    もっと詳しく公式サイト

  • WebARENA IndigoProのイメージ

    WebARENA IndigoPro

    格安VPSサービスWebARENA Indigoの上位VPSサーバーサービスが「IndigoPro」。10Gbpsの国内最高速回線を採用するなど、ハイスペックなVPSになっています。

    もっと詳しく公式サイト